成型プロセス
01
インサート部品、ラベルシートの準備、原料の投入
回転成型は、ねじ、配管接手、吊り金具、電子タグなどをあらかじめ金型にセットすることにより 、インサート成型が可能です。
また、会社や製品のロゴ、注意書きを特殊なシートで溶着できます。それらを金型にセットした後に、ポリエチレンの粉末原料を金型に投入します。
製品の条件だしの段階で、肉厚が十分な部分と薄すぎる部分があるときに最も簡単な解決策は、
【投入量を増やす】
ことです。これは重量の制約が緩い場合には最も有効な解決策ですが、温度管理、材料の投入位置、金型の回転数や挙動などを試行錯誤の末に最適化します。
一つの金型で、投入量によって肉厚を変えられることは回転成型の大きな特徴です。
たくさん投入すれば重くなるものの頑丈に
少なく投入すれば軽くなるものの強度は下がる
そのちょうどいいところを狙うのが、回転成型職人の腕のみせどころです。
02
加熱・融解
回転成型機の熱源は弊社の場合バーナーが搭載されています。製品によって温度、時間、炎の向き、点火のタイミング・・・などを調整します。また射出成型、ブロー成型、真空成型、押出成形、プレス成型、焼結成型....多種多様なプラスチック成型と異なり回転成型は文字通り、成型プロセスの中で金型を回転させます。
加熱された金型が回転することによって、内部ではポリエチレン粉末が転げまわり、少しずつ溶けて製品が形成されていきます。
条件だしや、トラブル対応の際はとにかく想像力が重要です。
「上型の加熱が長いせいで、余熱した部分と周りの温度差がなくなって、余熱の優位性が無くなるんじゃないか・・・?だから逆に加熱時間を短くして、温度差を広げた方が余熱が有利になる・・・?」
成型機の中、金型の中で何が起きているのか想像して、次の一手を考 える。その試行錯誤の繰り返しです。
03
ロックンロール
金型を回転させる一方、成型機そのものがシーソーのように左右往復します。これにより金型内部の原料に対して回転とは異なる動きを促します。
成型機がRock(=揺り動かす)、金型がRoll(=回転する)ことから、Rock and Rollすなわちロックンロール式回転成型機と呼ばれます。回転成型機にはシャトル式、カルーセル式、クラムシェル式など複数の種類がありますが、カヤックのような長尺モノの製造でスタートした弊社は、ロックンロール式成型機を保有しております。
ロックンロール成型プロセスが完了すると、金型を冷却して脱型です。
準備、成型、冷却、離型までの一連の工程を1日に5回転しています。大型とはいえ、1日に5ショットしかできない点は、悪く言えば遅い、よく言えば小ロット向き、といったところです。大きさにもよりますが月間数十個、数百個程度であれば、回転成型は最適な成型ソリューションと言えるでしょう。